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はじめに

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なぜモデル化を行うのか?

MBSEでは、モデル化を通じて複雑さを理解し、コミュニケーションを図り、管理するために行います。 システムがより大規模で相互接続されるにつれ、頭の中で全てを把握したり、文書だけで説明したりすることが困難になります。

モデルは、システムを構造化され、視覚的な形で表現する手段を提供します。これにより、以下のことが可能になります:

  • 複雑なアイデアを明確にする: モデリングは、エンジニアがシステムの異なる部分がどのように連携するかを明確に考えるのを助けます。
  • 一貫性を確保する: 要件、設計、実装がすべて一致していることを確認します。
  • 早期にエラーを検出する: モデルをシミュレーションや分析することで、実際のシステムに到達する前にミスを検出できます。
  • 効果的にコミュニケーションを取る: モデルはチームメンバー、ステークホルダー、ツール間で共通の言語として機能します。
  • より良い意思決定を行う:信頼できるモデルがあれば、設計オプションを検証し、トレードオフを評価し、自信を持って選択できます。

実装が設計から逸脱した場合…

しかし、モデルが完璧であっても、実装が設計から逸脱すると、システムは次のような問題が発生する可能性があります:

  • 予期しない動作:構築されたものが意図したものと一致しなくなるため。
  • 統合ポイントが破損する可能性があります。特に大規模なシステムでは、小さな変更が波及して他の場所で障害を引き起こす可能性があります。
  • 検証が無効になる可能性があります。モデルに基づくテストやシミュレーションが適用できなくなるためです。

そのため、トレーサビリティと検証はMBSEの不可欠な要素です。 モデルを作成するだけではありません。実際のシステムがモデルを反映していることを確認し、実装の結果(テスト結果など)をモデルにフィードバックすることが重要です。 そうすることで、モデルは単なる設計図からより強力な「単一の真実のソース」へと進化します。

従来課題

設計と実装と検証の乖離が生まれる要因は様々ですが、一般に以下の課題が挙げられます。

  • 規模の大きな開発における設計と実装の品質確認が難しい。
  • ツール上のモデルと、実際に動作するソフトウェアの関連性が希薄。
  • 設計モデルは理想的だが、実装との一貫性を検証する手段が無い。
  • 設計と実装が全く異なるにも関わらず設計情報が更新されない。
  • システム全体に対して検証の網羅性を把握できない。
  • 場当たり的な検証を繰り返して終わりが見えない。
  • 動作するが設計内容が不明のシステムがある。

これらは、設計、実装、検証を行なう過程で、設計情報に触れる機会を徐々に失なうのが原因です。 特に複雑な課題が発生しがちな実装と検証のプロセスにおいて、検証から設計へのフィードバックが行なわれない場合は、設計と実装の乖離が発生しがちです。

Challenges

解決方法

設計と実装と検証の一貫性を確保する事は、継続的なソフトウェアのデリバリーにおいて非常に重要な要素のひとつです。 従来手法では、設計と実装の間には直接的な関係性が低く、結果的に乖離が生まれていても気付けない事が多くありました。

近年、ソフトウェア開発現場ではテスト駆動開発が浸透し、実装と検証の一貫性は確保されるようになりました。 EAUNITは、検証結果を設計に反映する手段を提供する事で、設計と実装と検証の一貫性を確保可能なフィードバックループを構成します。

Solution

EAUNITは、多様な表現で設計対象物の論理を整理できるモデルベース設計ツールEnterprise Architectのプラグインとして動作します。 検証過程で出力される検証結果を設計ツールにフィードバックし、統合された情報を用いてシステムを観察する事で、多角的な判断を可能にします。


EAUNITでワークフローを改善しましょう

変化を想像してみましょう。

System Block Diagram

もしモデルが設計段階で止まらず、実際のテスト結果を表示したらどうでしょう? 予期しない失敗を明らかにし、モデル内で実際のシステム動作を検証する手助けをしたらどうでしょう?

要件から設計、検証までを結びつけるトレーサビリティを想像してみてください。 その世界では、モデルは単なるドキュメントを超え、エンジニア、テスター、マネージャー全員が一致した真実の源となります。

これが、真に統合されたモデルベースのアプローチの約束です。

複数のステークホルダーが関与する開発プロジェクトでは、要件、設計、実装、検証、デリバリー全体の完全な視点を維持することが不可欠です。 開発者の視点からソフトウェアの定義と構造化を行う際、すべてのプロセスにおける一貫性と品質を確保することは、成功への鍵です。EAUNITはEnterprise Architectのアドインとして、テスト項目と結果を論理的にリンクすることで、設計と実装のギャップを埋めます。

Liberal Logic Inc.が開発したこのソリューションは、要件、設計、実装、検証、デリバリーというすべての側面から設計オブジェクトの多角的な分析を可能にし、一貫性があり効率的な開発環境を構築します。 要件定義、設計、実装、検証の垂直統合において、開発チームが効果的に協業し高付加価値システムを構築するためには、ワークフローの可視化が不可欠です。 EAUNITを使用することで、ワークフローはシンプルで明確なまま維持されます。


要件定義、設計、実装、検証の垂直統合により、開発チームが一体となって高付加価値システムを生み出すためには、ワークフローの認識が欠かせません。 EAUNITを用いたワークフローは単純で明確。 小規模な開発組織から、組織を跨ぐ大規模な開発組織まで、あらゆるサイズの開発に導入できます。

ビデオ


実践的ソフトウェア開発フロー

実践的ソフトウェア開発フローの実現は単純で明解です。 このビデオでは、開発フローの実現順序を確認できます。

EAUNITは、実装情報が設計情報にフィードバックされにくい従来型開発の課題を考慮。 Enterprise Architectを使って開発を進める事で、効率的な開発を可能にする組織文化を実現できます。


包括的ワークフローの具体的操作例

実践的ソフトウェア開発フローを確認できたら、具体的な操作についてイメージを掴みましょう。 テストも含めて三段階の簡単な操作で、簡単に設計モデルに検証結果を統合できます。

包括的ワークフローを実現するために必要な準備はごく僅か。 小規模から大規模まで、あらゆるサイズの開発に適用できます。


モデルの可能性を広げる活用法セミナー (2024年6月26日開催)

2024年6月26日に、スパークスシステムズジャパン株式会社主催によるオンラインセミナーが開催されました。 講演では、設計から実装、そして検証までの一連のプロセスを垂直統合するワークフローを、Enterprise ArchitectとEAUNITを用いて実現する方法について解説しました。 従来手法では難しかった設計、実装、検証の一貫性を担保するための実務上のヒントが得られます。

モデルの可能性を広げる活用法セミナー

機能特徴


テスト項目の抽出

EAUNITは、ソースコードとテストコードから、クラスに対応するテスト項目を自動抽出する構文解析エンジンが搭載されています。テストに使用されているクラスを見つけると、対象クラスのテスト項目にテスト名称を自動的に追加。クラス毎にテストの粒度を確認したり、テスト数の妥当性を判断したりと、初段の確認にも有用です。

テスト結果の反映

従来、膨大な単体テストが実施された結果を設計モデルに反映する事は極めて困難でした。EAUNITのテスト結果の反映機能は、記録ファイルからテスト結果を自動抽出し設計モデルに自動的に反映します。システムやサブシステム内部で数十、数百に渡るクラスが存在する場合でも、数クリックの操作でテスト結果を一括反映できます。膨大な単体テストの結果を設計モデルに反映する事で、テストの網羅性も一目瞭然です。

テスト成功率に応じた色付け

巨大なサブシステムを設計している時に便利なのが、テスト成功率に応じた色付け機能です。テスト成功率が高ければ緑色、テスト成功率が低ければ赤色と、一目瞭然でシステム内部実装の状況を把握できる環境を構築できます。

テスト成功率を進捗バー表示

テスト駆動開発などを実践している開発チームには、テスト成功率を進捗バーで表示する機能もお勧めします。テスト駆動開発に欠かせないレッド、グリーンのイテレーションを素早く回す傍らで、全体像を把握するためにEAUNITを併用するワークフローはいかがでしょうか?

統合表示による高い視認性

EAUNITの充実した設定機能を活用することで、統合化された表示による視認性の向上を実現しました。数多くのクラスが並ぶ規模の大きな設計においては、一目で状況を掌握できる視認性が欠かせません。表示内容、色、形と、様々なアプローチを組み合わせて、現場ニーズに応じた表示を提供します。

テスト結果の書き込み

繰り返されるテストの結果は、時に重要な時系列情報となるもの。長い期間に渡る開発において、過去のテストにおける失敗の種類や頻度は、対象クラスの安定度を判断する指標としても利用できます。EAUNITに搭載されたテスト結果の記録機能には、上書き、下へ追記、上へ追記の三種類から動作を選択可能。目的に応じた記録方法を選択して下さい。ユニットテスト実施日時やテスト失敗時の失敗箇所と原因も反映可能ですので、記録文書として再利用も可能です。

充実した設定機能

EAUNITの充実した設定機能は、様々な開発組織のワークフローに適合するために生み出されたものです。特に選択可能な表示形式は、単一のプロジェクトであっても利用シーンによって異なる出力形式が求められる場面に柔軟に対応します。

チャート機能の活用

Enterprise Architectに装備されたチャート機能を使って、テスト結果の可視化を更に拡張する事もできます。JavaScript言語で記述可能なチャート機能を使えば、システム固有のテスト結果表現や独自の着眼点に基づく可視化を実現可能。他社製ツールでは実現の難しかった優れた柔軟性を開発チームに提供します。

Word出力機能で文書化も完璧

Enterprise Architectに装備されたWord出力機能を用いると、テスト結果をWordに出力することも可能です。組織によっては文書形式でテスト結果を報告しなければならない組織もあるかもしれません。このような場合でも、二次成果物としてWordファイルを出力できますので、作業工数を大幅に削減可能です。

新機能

EAUNITは、2024年7月に初版が公開されてから、数多くの御客様に御利用頂いております。 2025年4月版からは、構文解析システムを刷新し、幅広いプロジェクトへの適用が可能になりました。

また、使ってみたいけどサポートが無いと難しいといった御意見から、新たに有償サポートプランも御用意しました。

比較項目 2024-06-30 Version 1.0.0 2025-04-08 Version 1.2.0
クラスの自動抽出機能 あり あり
テストの自動抽出機能 あり あり
テスト結果の反映機能 あり あり
テスト成功率に応じた色付け機能 あり あり
テスト成功率の進捗バー表示機能 あり あり
テスト結果の記録機能 あり あり
設定機能 あり あり
構文解析システム V1 V2
using namespaceディレクティブのサポート なし あり
階層化されたnamespaceのサポート なし あり
階層化されたclassのサポート なし あり
統合化されたクラスとテストの自動抽出機能 なし あり
テストのクラス要素抽出機能 なし あり
テストとクラスの関連付け機能 なし あり
テスト通過率の色分けルール 緑色から赤色 成功率100%で緑色 / それ以外は黄色から赤色
テスト未実施の色分けルール なし 青色
サンプルプロジェクト あり あり
ドキュメント 日本語のみ 英語 / 日本語
拡張マトリックス機能との併用によるテストとクラスの直交性検証 (1) なし あり
トレーサビリティマップ機能との併用によるテストのトレーサビリティ検証 (2) なし あり
コード読み込み機能との併用によるテスト結果の影響範囲性検証 (3) なし あり
レイアウトツール機能との併用によるテスト網羅性の検証 (4) あり あり
チャート機能を使ったトレンド表示サポート (5) あり あり
Word出力機能を使った文書化サポート (6) あり あり
言語 日本語のみ 英語 / 日本語 (環境に応じて自動切換え)
費用 無償 無償
御提供方法 電子ダウンロード 電子ダウンロード
サポートプラン なし あり (別途有償)
  • (1) (2) 拡張マトリックス機能、トレーサビリティマップ機能は、スパークスシステムズジャパン株式会社様が提供しているアドインで実現できです。
  • (3) (4) (5) (6) コード読み込み機能、レイアウトツール機能、チャート機能、Word出力機能は、Enterprise Architectに搭載されている標準機能です。

ダウンロード

最新バージョン: 1.2.1


EAUNITは、どなたでも無償で御利用頂けます。 以下のフォームに必要事項を記入の上、送信ボタンを押して下さい。 ダウンロード情報が電子メールに送信されます。


プライバシーポリシー

このプライバシーポリシー(以下、「本ポリシー」といいます)は、リベラルロジック株式会社(以下、「当社」といいます)が提供するサービスの利用に関連する、個人情報の収集、利用、保護について定めるものです。

1. 収集する情報

当社は、サービスを提供する際に、以下の情報を収集する場合があります。

1.1 ユーザーが明示的に提供する情報

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当社は、サービスの利用に関連する情報を収集するために、自動的にログ情報を収集する場合があります。 これには、ユーザーのIPアドレス、ブラウザの種類、利用日時、利用した機能やページなどが含まれます。

2. 情報の利用

当社は、収集した個人情報を以下の目的で利用する場合があります。

2.1 サービスの提供と運営

個人情報は、サービスの提供に必要な範囲で利用されます。

2.2 連絡

当社は、サービスに関する重要なお知らせや更新情報、サポートに関する連絡を行うために、ユーザーが提供した連絡先情報を利用する場合があります。

2.3 改善およびカスタマイズ

当社は、ユーザーの利用状況やフィードバックを分析し、サービスの改善やカスタマイズを行うために、個人情報を利用する場合があります。

3. 情報の共有

当社は、ユーザーの個人情報を、法的要件や当社のプライバシーポリシーに従って、以下の場合を除き、第三者と共有しません。

3.1 同意がある場合

ユーザーが明示的に同意した場合、当社はユーザーの個人情報を関連会社やサービス提供者と共有することがあります。

3.2 関連会社やサービス提供者

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4. セキュリティ

当社は、適切な技術的および組織的なセキュリティ対策を講じ、ユーザーの個人情報を適切に保護します。 ただし、インターネット上でのデータの送信は完全に安全ではないため、当社は情報の安全性を保証することはできません。

5. Cookieの使用

当社は、サービスの利便性向上や利用状況の分析のために、Cookieや類似の技術を使用する場合があります。 これにより、ユーザーの設定や利用状況が保存される場合があります。 ユーザーはブラウザの設定を変更することで、Cookieの受け入れを拒否することができますが、その場合、サービスの一部の機能が制限される可能性があります。

6. 変更と更新

当社は、本ポリシーを適宜変更または更新することがあります。 重要な変更がある場合は、当社のウェブサイト上で通知することでユーザーに周知します。


モデリングツール


EAUNITは、Enterprise Architectの持つ優れた拡張性をフル活用したアドインとして提供しています。

Enterprise Architect

Enterprise ArchitectはUML 2.5, SysML 1.5, BPMN 2.0など、様々な表記方法に対応したモデリングツールです。 効率的なモデリングを実現する数多くの支援機能を有しており、設計内容の影響関係の把握(トレーサビリティ)を支援する機能・ドキュメント生成機能・シミュレーション機能・アドインの作成機能などがあります。 これらの機能を組み合わせることで、開発フロー全般を包括的に支援します。

Enterprise Architectは、同種のソフトウェアと比較しても、以下の点が優れています。

  • データベースが統合された真のモデリングツール
  • 論理要素を多角的な視点で捉える統合環境を提供
  • 要件定義、設計、実装、検証と包括的なワークフローで使用可能
  • 設計のみならず実装でも活用可能な有用な機能を多数完備
  • 小規模設計から大規模設計までスケーリング可能
  • 高い拡張性を持つプラットフォーム
  • 優れたコストパフォーマンス
  • 知れば知るほど奥が深い = 幅広い有効利用可能な場面

Enterprise Architectは、日本国内においてスパークスシステムズ ジャパン株式会社が開発と販売を手掛けておられます。 日本市場に適合する数多くの独自機能拡張が施された国内用バージョンは、その魅力を理解すると手放せないツールのひとつです。

スパークスシステムズジャパン株式会社では、拡張マトリックスアドイン、トレーサビリティマップアドイン、クラス図の自動生成アドインなど、数多くの便利な独自開発アドインをユーザーに提供しています。 これらの拡張により、日本市場に提供されているEnterprise Architectは他国製品版よりも大変便利になっている点が特徴的です。

Enterprise Architect ウェブサイト

企画開発


リベラルロジック株式会社

EAUNITは、業務用映像音声機器の開発を中心に手掛けるリベラルロジック株式会社が企画開発しました。


ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアと多段に渡る開発活動において、設計、実装、検証の一貫性を保つことは欠かせません。 設計に対応した形で実現された実装は、自動化された検証システムとセットでシステムの継続的かつ効率的な出荷に寄与します。

リベラルロジック株式会社は、長年の研究開発を通じて開発者の負担を低減する具体提案を行なって参りました。 EAUNITは、長年の開発経験から開発現場の課題を分析した結果、新しいアプローチとして御提案するに至ったものです。

リベラルロジック株式会社ウェブサイト